« 原発はいらない22 | トップページ | 原発はいらない24 »

原発はいらない23

 あれは・・・あーちゃんが側で笑って聞いていたのだから、85年~86年位だろうか・・・。

僕は職場の同僚フクダ君に、持ち合わせていた原発関連の書物を全て読ませ、かれもまた

すっかり反原発派になっていた頃だ。仕事を終えた深夜2時とか3時、外の駐車場で

ひとしきり、原発反対の意見を交換しあっていた。議論があまりにも熱を帯びたからか、

近所から初老のおばさんが出てきて、「あんたら何時だと思ってる、うるさい」と怒られた。

それから数日後、僕とフクダ君は新潟県柏崎刈羽原発に殴り込みをかけた。

サービスセンターとか言ったか、安全をPRする施設までが素人の入場限界。

予約無しの電撃訪問だ。

その時、偶然、20名くらいの団体が来た。団体にはそれはそれは綺麗なお姉さんが

ガイドとして付き添い、解説をしていくのだ。

僕らは、ちゃっかり、その団体からちょっと離れつつ、しかしガイドの声はしっかり

聴ける位置をキープしながら付いていった。

大人げないことはしなければ良かったが・・・ガイドが説明をする内容を聞きながら、

安全性を強調する場所になると、うっそでぇ~~などと、わざと聞こえるように

突っ込みを入れた。緊急炉心冷却システムは原発最後の安全の砦ですと、

単なるスプリンクラーを指して説明したとき、僕は言った「人為的ミスは?」

こちらを睨み付けるお姉さんの顔は今でも浮かんでくる。怖かった。

当然答えなど返してくれるわけはないのだが、代わりにどうやって連絡したのか、

作業服の男2名がやって来て、僕らの行く手をふさぎ、「お帰り下さい」という。

「なぜですか?」

「お帰り下さい」

「僕らは原発に反対するため、研究にここに来ているんです。」

「お帰り下さい」

「解りました。反対派は入場禁止ってことなんですね?ではここでのことは

仲間の同人誌で報告させてもらいます」

そんなやりとりで、作業服は帰って行った。僕らも順路を元に戻るようにして、

すかさず、途中の階段を上がって、3階に出た。ここから原子炉建屋がかろうじて

見える。相当に離れているので確信は持てないが、コンクリの四角い建物が

それなのだろう、という程度に。

3階はレストルーム。幼児の遊具や、団体は恐らく無料なんだろう、お茶のセット、

自販機などが並べられていた。

数分遅れで、件の団体様とガイドがやって来たので、僕らはここでこの施設を

後にした。思い残すことはない。充分に東電の体質が解った気になっていた。

反対派と言うだけで、説明もしない了見の狭さ。

反対と言っただけで、安全を`PRしている心の隅に、自己葛藤があるに違いない。

あるいはすべからく隠蔽体質の露呈なのか、推進派も反対派もどうぞ、資料を

ご覧になって、ご検討下さい、みたいなおおらかさもない。反対派はテロリストと

同一視されてしまうらしい。

建物を出た僕らは、来た方角と反対、そう、施設方面に車を走らせた。

でもすぐそこでした、ゲートは。

米軍基地のゲートのような頑丈そうな作りで、監視員が数名もいる。

走り寄ってくる僕らの車に、引き返せ、と手で合図している。

しかしゲートの前できっちり車を止めた僕ら。正直心臓はドキドキ。

初老のおっさんが、なんだなんだと、慌てふためいている。

「この先を見学するには何か申請が必要なんですか?」

「いやいや、この先は会社の人間以外は一切立ち入り禁止なんだよ。無駄だよ。」

およそ、突撃は無理そうなので諦めて帰途についた。

若かったな。なんの成果も出せないことは解っていながら、この目で原発を見て

更に反対運動の糧にするべく、埼玉から往復500km近い単純往復の強行軍を

仕掛けたのだ。

あれから26~7年の歳月が経っている。

笑って聞いていたあーちゃんは、僕らがなんの話しをしていたか理解していた?

そのあーちゃんも今では中学生の母となり、今回の一連の報道で、子供を

外に出すのが怖くなったでしょ?放射能の恐怖がよく分かったでしょ?

少々不謹慎でも、今回の事故のおかげで、関心も無かった人も、解らなかった人も、

毎日繰り返される報道で、事の重大性を解ってくれたと思う。

この期に及んでまだ推進という人がいるならば、間違いなく、その方は、原発マネーに

操られているか、巨額の利権を狙っているか、子供達の将来なんておらには関係ねぇ、

交付金で地元が潤えばいいんだよ、って近視眼的な高齢者だけでしょう。

まだ読んでいないのだけれど、今週号の週刊現代を買って、目次を眺めただけで、

大したことはやってないのに、長年、反対派をやって来て、ようやく報われようと

しているのが実感出来た。今週は東電、政府の隠蔽までぶちまけています。

胸のつかえが降りるよう・・・。

やつらのやることに、安心はしてはいけませんがね。

あーちゃん、今週号も買ってみようよ^^

以下恒例 耕さんコーナー

週刊朝日4/22号で、広瀬隆氏は、次のように言及しています。


猛毒物を平然と海に流す大罪

 東京電力は「低レベルの汚染水」と言いますが、含まれている放射性物質は高レベル 

汚染水と同じで、単に濃度が低いだけです。たとえば、青酸カリを薄めたものを飲めと言

われて、みなさんは飲みますか。彼らはそういう猛毒物を平然と海に流しているわけで

す。動物性たんぱく質の4割を魚介類から摂取する日本人にとっては、欧米と比べてきわ

めて深刻な話です。



« 原発はいらない22 | トップページ | 原発はいらない24 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

あの頃は原発に関心なんか無く、稲さんとフクダさんが何を熱く語っているのかよく分かりませんでした。

テレビから流れるニュースが毎日地震と原発ばかりで本当に恐ろしいです。

遅ればせながら私も原発反対の一員とさせて頂き、まずは無知な友人達にも原発がいかに恐ろしいものなのか語れるよう勉強します。

もちろん今週も「週間現代」買いましたよ=*^-^*=

前のコメントに名前入れるの忘れましたぁm(。・ε・。)mスイマソ-ン

いやあ、稲さんがそれほど前から原発反対派で、柏崎刈羽まで行っていたとは知りませ

んでした。


ダイヤモンドオンライン4/7のから上杉隆氏のコラムより


日本が「海洋汚染テロ国家」になる日――放射能汚染水の海洋投棄に向けられる世界

の厳しい視線


「海洋に放射能汚染水を流すなんて信じられない。


これで日本は世界中を敵に回した」


 自由報道協会はきょう(4月6日)、元佐賀大学学長の上原春男氏の共同インタビューを

主催した。上原氏は福島第一原子力発電所3号炉(もしくは5号炉)の設計にかかわり、

外部循環式冷却装置の開発者でもある。

 震災直後から複数回にわたり、菅直人首相はじめ政府、統合本部、東京電力などから

助言を求められている。事故後メディアの前に姿を現すのは今回が初めてであった。

 その上原氏は、放射能汚染水を海洋に流し続けるという決定を下したばかりの政府に

対して、繰り返し嘆いた。


「なんで、あんなことをしたのか。海洋に放射能汚染水を流すなんて信じられませんよ。

誰がそんなバカなことを決めたのか。これで日本は世界中を敵に回した。恥ずかしい。せ

っかく信頼のある国だったのに、本当になんてことをしてくれたんだ」

 いまや政府と東京電力による愚かな決定の数々は、日本を「海洋汚染テロ国家」に仕

立て上げようとしている。

http://web.diamond.jp/rd/m1384567

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/222831/51377052

この記事へのトラックバック一覧です: 原発はいらない23:

« 原発はいらない22 | トップページ | 原発はいらない24 »

最近のトラックバック

2015年4月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ