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続・原発はいらない20

<耕>

ダイヤモンド オン ライン 香山リカ氏です。


やきもきしながらも、

こころを落ちつけて見守る以外に方法はない


 現在進行中の原発問題は、白か黒かという図式にあてはめることはできません。好転

したかと思えば、悪い情報が入ってくる。「一進一退」「三歩進んで二歩下がる」というジ

リジリとした状況は、いまの日本人が最も苦手とするところだと思います。

 現代の日本人は、不確定な情況のなかに置かれることに脆弱になっています。やきも

きするのが苦手です。もちろん、やきもきしなくて済むなら、それに越したことはありませ

ん。しかし、本来、人生には、自分の思うようにならない情況でひたすら待つしかない情

況は山ほどあります。恋愛はその典型で、自分が好きになっても、相手がその気になっ

てくれるかわからない。想いを伝えることができても「少し考えさせてほしい」と言われた

ら、待つしかありません。こういう情況への耐性が、いまの日本社会は脆くなっていること

が、今回の原発事故で浮き彫りになりました。

 震災後に、こころの不調を訴えて病院に来る方は確実に増えています。またこれまでこ

ころの病を抱えて病院に来られていた方の症状も、震災後悪化しているケースが多いで

す。仕事で1年後のプランを練る必要に迫られても、そのころの原発の状態を想像するこ

とでモチベーションが下がり、思い切ったことができなくなるという人もいます。

 また、放射線への恐怖について、夫婦間で危機意識が違うことから、夫を信用できなく

なったと訴える方もいます。原発事故に伴うストレスから、気持ちがぎすぎすしていたり、

人に対して寛容になれなかったりしているようです。これは「原発鬱」とでもいえるような

状態です。症状には人によって差がありますが、多くの人が、原発事故に伴うストレスを

抱えていることは間違いなさそうです。

 原発事故は、放射線汚染による人体や環境への影響、さらに地域住民の生活へも多

大な影響を及ぼす大きな問題です。また、今後の日本のエネルギー政策についても議論

され始めています。それらと共に、原発事故に伴い日本で多くの人が甚大な心理的スト

レスを抱えている点も、見逃してはいけません。

http://web.diamond.jp/rd/m1440997



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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

ダイヤモンド オン ライン 広瀬隆氏です。


――これから発電設備を増強するとすれば、原子力発電に代わるエネルギーをどこに求

めるべきだとお考えですか?

 電力会社としては、LNG(液化天然ガス)火力発電所を増やすことです。エネルギー・環

境問題研究所代表の石井彰氏によれば、LNG火力は最短で数か月あれば設置できると

言います(「ガスエネルギー新聞」2011年4月6日)。電力会社は停電を口にする前に、最

もクリーンで、世界の発電のエースであるLNG火力を増設するべきです。

 LNG火力というのは、現在、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた「ガス・コンバイ

ンドサイクル」として完成しています。この発電設備は、火力のなかで最もエネルギー効

率が高いのです。じつは原発のエネルギー効率は驚くほど低く、わずか30%です。電気

にならなかった残りの70%は、温排水として海を加熱して、自然破壊を進めています。一

方、従来型火力は45%まで、そしてガス・コンバインドの熱効率は実績で60%まで高ま

っています。

 しかも、この方式ではタービンでLNGを燃焼させた後に、何度も排熱を回収してエネル

ギーを発電機に送るため、熱効率は原発の2倍なのに、排熱量は2分の1に抑えられる。

ほかにも、天然ガスはクリーンで地球環境に最もやさしい、小型なので設置に場所をとら

ない、電源を入れてから1時間で起動できるので消費量の変化に追随できる、という数々

のメリットがあります。

 原発がなければ経済成長できないと考えるのは大きな誤りで、これがいま世界の趨勢

なのです。


 実際、日本の電力会社もこの設備の導入を進めており、2010年9月14日には、中部電

力が西名古屋火力発電所の石油火力を刷新してコンバインドサイクルを導入する方針を

打ち出しました。これによって、この発電所の出力は119万kWから220万kWへ100万kW

ほど高まることになります。このことからも、浜岡原発を延命させるよりもコンバインドを推

進したほうがはるかに効率的であることがわかるでしょう。

 東京ガスと大阪ガス、中部電力、独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構

(JOGMEC)の4社がこの5月9日に、三菱商事が進めるカナダのシェールガス(シェール

層から採取される天然ガス)事業に共同で参画すると発表したことは、その最先端の動

きです。アメリカの天然ガスは、今後ほとんどシェールガスに依存する計画ですから。


http://web.diamond.jp/rd/m1445459

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