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続・原発はいらない67

 耕さんが上杉氏を持ってくれば、こちらは中部大武田教授で行きましょう・

原発事故が起こった後の3月14日、東電の設備は6300万キロワットもあるのに、東電管内の国民が使った電気は、わずか2800万キロワットだった。 

それでも東電は「計画停電」をすると言い張っていた。 

その理由は「原発が事故を起こしたから」ということで、多くの国民は「仕方が無い」と思った。 

・・・ 

3月14日の状態 

電気設備    6300万キロワット 

やられた原発   200万キロワット(運転中のもの(203)) 

差し引き    6100万キロワット(作る事ができた電気) 

消費量     2800万キロワット 

・・・ 

えっ!と驚く数字だ。 

福島第一原発の発電量は全部で470万キロワットだが、事故当時、4号機から6号機までは定期点検中で、もともと動いていなかったから、3月14日に東電が「実質的に事故でやられた原発の発電量」はわずか200万キロワットだったのだ! 

残りは6000万キロワット。それに対して東電管内の国民が使った電気は2800万キロワットだから、ジャブジャブ余っている。 

これほど余っているのに「計画停電」をした。国民は大変な迷惑を被ったが、政府(経産省)も、マスコミもこのトリックはほとんど言わなかった。 

・・・ 

どこにトリックがあったのだろうか? 実は「福島原発が想定外の津波で壊れたから停電」ではなく、

1)   東電は原発だけではなく、火力発電の耐震性もサボっていた、 

2)   設備をいつも休ませていた。 

の2つが主な原因だった. 

繰り返して言いたいのだが、3月の計画停電は、 

「地震で福島第一が事故を起こしたから電気が足りなくなった」 

のではなく、 

「地震や危機に対する東電のあまい体質がもたらしたもの」 

だった。 

実際に東電はどんな状態に陥ったのだろうか?(単位は万キロワット) 

総発電能力               6266 

福島第一で動いていてダメになった量    203 

福島第一で休んでいた量           78 

津波でやられなかった福島第一       188 

津波でやられなかった福島第二       440 

地震でやられた火力発電所の量       680 

(止まった総量)            1588 

(津波に関係なく泊まった量)      1308 

地震後の総発電量            4678
3月14日の消費量           2800 

・・・ 

これでもまだとんでもなく余っていた(約2倍)。 

「計画停電」を大々的に発表したが、現実には実施しなかった。それは、詳しく調べると現実には電気はあったということになるからだ。 

でも、こうして内容を見ると、ずいぶん印象と違う. 

東電は「津波でやられた。想定外だった」と言っているが、実は津波で破壊したのは、6266キロワットのわずか3%、203キロワットに過ぎない. 

今回の震災はマグニチュード9という大地震だったが、福島原発は震度6である。震度6で原発も火力発電もやられて、電気が来なくなるということになると、東電は「何やっているのだ。地震の備えが出来ていないじゃないか!」と言われるので、福島第一の1から4号機が津波に襲われたことを全面に出して釈明した。 

もちろん、地震でも津波でも備えなければならないのだが、実はこの説明もウソなのだ。本当のところは、大震災で停止した発電量1588キロワットの内、実に82%の1308キロワットが「地震」だけで壊れたのだった。 

それも震度6以下である。つまり、 

1)   現実には3月14日の計画停電は必要がなかった(設備能力は2倍あった)、 

2)   普段から稼働率が低い運転をしていたので、そのツケがまわった、 

3)   計画停電の理由として東電が言った「津波」の影響はわずか3%だから、これはウソで、「普通の規模の地震」で、多くの原発、火力発電が壊れたからだった、 

というわけだ。 

でも、自分たちのミスは「大人しい国民」と「自分たちをかばってくれる政府とマスコミ」に押しつけるという、いわば小児病の会社、それが東電のようだ。 

・・・・・・ 

今、滑稽なことが全国で始まっている. 

これから来る夏、電気が足りないから「節電」をしなければならないと言われている.それも東京ばかりではなく、名古屋でも大阪でも、また全国のほとんどのところで冷房温度を上げたりして、「省エネ」に努めている。 

いったい、どうしたことだろうか? 本当に電気は足りないのだろうか? 

東電の福島原発と中部電力の浜岡原発は止めたけれど、それだけでなんで日本中で「節電」が必要なのだろうか? 

また私たちは騙されて、暑い夏を過ごそうとしている。もう、日本の誠意はどこに行ったのだろうか? 

(平成23629日 午後1時 執筆) 

武田邦彦

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